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ローコスト住宅の建築を検討した際、住宅の工法にはどのような「強みと弱み」があるのか知っていると選択肢が広がり、コストを抑えることができます。
今回はたくさんある工法の中から代表的なものを4つ紹介します。
木造軸組在来工法は、昔から建てられてきた工法の中でも日本らしいデザインが引き出せる伝統的工法です。
柱と梁を組み合わせた骨組みによって建物を支える構造になっています。
筋交いというX字状の建材を適切に配置することで高い耐震性と耐久性を実現します。
素材が木なのでコストを比較的安価に抑えられ、高い断熱性があります。
太い木を使っているので、火事になっても表層が炭化して内部を守るため耐火性も高いといえます。
ツーバイフォー工法とは、アメリカから日本へ伝来してきた非常に合理的な工法です。
柱や梁で支えるのではなく、壁で建物を支える構造です。
そのため外圧を分散しやすく変形しづらいので、非常に耐震性に優れています。
省令準耐火構造の基準も満たしており、耐火性も高いです。
壁内の断熱材が室内外の温度差を緩和するので結露が発生しにくく、住宅が長持ちします。
また、断熱性、気密性が高く、省エネで快適な室内を維持できます。
鉄筋コンクリート工法とは、鉄棒を網目状に組み、板材で周りを囲み、そこにコンクリートを流しこんで柱や壁などを造る工法です。
工程が多いため手間や時間がかかりコストもかかります。
熱に強いコンクリートが鉄筋を熱から守って酸化を防ぎ、鉄筋がもろく崩れやすいコンクリートを補強しています。
互いの弱点を補い合う事で、マンション建設に必要な強度の構造になっています。熱による膨張率が両者共にほぼ同じで相性が良いです。
鉄骨組工法とは、骨組みを鉄の柱や梁で造る工法です。
鉄はしなやかで高強度なので自由度が高く、細い材料で強い構造を造ることができます。
なので、柱や壁がない空間に大きな窓をつけたり、すっきりした圧迫感のない空間を作り出すことができます。
鉄は熱を通しやすいため、温かい空気が外に逃げ、室内外の温度差による結露が生じやすくなります。
また、他の工法に比べ、高熱に弱いため耐火性が低く、防音性が低いです。